教育文化経営学院

浅見淳子『NEURO』

「身体の不都合」から捉える発達障害:浅見淳子『NEURO――神経発達障害という突破口』を読んで

浅見淳子『neuro』

筆者の発達障害に関する本については、本書も含め、賛否両論、いろいろな意見があるようです。私は医療者ではありませんから、その評価はできませんが、学んだところ、共感したところについて述べていきたいと思います。

発達障害を「身体の不都合」として捉える

まず、筆者が発達障害を「身体の不都合」と捉えている点に共感します。私の周りの発達障害の方々も、「身体の不都合」を感じている方は何人もいらっしゃいますので。具体的にあげられている「身体の不都合」は、次の4つです。

「1 感覚過敏・鈍麻といった感覚の偏り
 2 自分の身体がどこからどこまでかわからないというボディイメージの問題
 3 睡眠,体温調節等,本来無意識に自動的にできることができないこと
 4 季節の移り変わりへの耐性のなさ」 [浅見2019:32]

私の周りでは、1、3、4を訴える方が多いように思います。これらの「身体の不都合」があることで、イライラ、集中力の欠如、気遣い、等々に支障が出ることが想像できます。私自身も、熱があったりと具合の悪いときには、イライラしたりしますから。

生活の中で「治る」というアプローチ

筆者は、これらの「身体の不都合」は治ると主張されています。この「治る」という表現に違和感を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。「じゃあこうした症状が治らないのかというと、治るのである。/ただし、病院で治るものではなかった。/生活の中で治るものだったのである。」[浅見2019:33]と筆者は述べています。

その方法として、身体へのアプローチと栄養療法があげられています。具体的な方法は、他の本で述べられています。

発達障害は個性ですから、「治す」という発想そのものを不快に思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、独特の世界観を持っている発達障害の方もいらっしゃいますし、そういうところが魅力になっている方もたくさんいらっしゃいます。ですので、私自身は、発達障害を困ったものとし、「治す」べきものだと考えているわけではありません。ただ、本人が苦労しているところ、特に身体の不調は少しでも改善し、少しでも楽になってくれたら、と思っています。

日々の生活と向き合い方

私の知人の場合、身体を動かした後は体調がよくなり、よく眠れ、鬱的な状態も軽減します。また、食事が悪いとお腹の具合が悪くなります。身体と栄養が重要というのは、知人を見ていると共感する面が多くあります。

もちろん、これだけですべてが解決するわけではないのだと思います。知人に合うものを見極めながら、取り入れていきたいと思います。

引用・参考文献

浅見淳子、2019『NEURO――神経発達障害という突破口』花風社